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2009.11.04 (Wed)

体のどこかに時限爆弾が潜んでいるのか

朝日新聞に興味深い記事がありましたので,添付しました。
リンク切れになるといけないので,全文を張り付けてあります。




がん根絶へ、狙え「幹細胞」 [09/10/27]

                        東京科学グループ・佐藤久恵

国民の死亡原因の1位を占める「がん」。この異常に増え続ける細胞の塊の中に、とりわけ増殖能力の高い細胞が見つかった。これが「親分」となり、「子分」のがん細胞を増やしているらしい。「がん幹細胞」と呼ばれるこの親分を狙い撃ちできれば、夢のがん根絶につながると期待されている。

◇高い増殖能力、まず「親分」を標的に

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がんは、遺伝子の変異が重なって制御が利かなくなり、異常に増え続けてしまう細胞の塊だ。臓器に侵入したり、遠くに転移したりする。悪性の分泌物を出し、正常な細胞の栄養を奪い、大きくなって臓器を圧迫、死にいたらしめる。

◇同じでない「悪者」

がんの治療は、こうした細胞の塊を「みんな同じ悪者」とみなして除去することを目標とする。しかし、塊がすべて同じではないことが分かってきた。

「一部の細胞だけが高い増殖能力をもち、がん細胞をつくり続けていることが明らかになってきた」と九州大の赤司浩一教授は話す。この一部の細胞が「がん幹細胞」だ。「親分」として、「子分」のがん細胞をたくさんつくるというシナリオだ。

幹細胞は、1本の幹から枝葉が広がるように子孫を増やす「種」のような細胞。正常な幹細胞は体の様々な場所にあり、自身のコピー細胞と、それぞれの組織で皮膚や肝臓など枝葉にあたる細胞をつくり出す。

このおかげで、例えば細胞が太陽の紫外線や発がん物質によって傷ついても、新しい細胞ができて入れ替えられるという。

がん幹細胞は、正常な幹細胞や、それに近い細胞の遺伝子にいくつもの変化が起こってできると考えられている。

幹細胞ががんにも存在するという予想は50年代ごろからあったが、有力な証拠が見つかったのは97年。細胞を調べる技術が進んで、カナダの研究チームが、血液のがんである白血病の細胞から見つけた。03年には乳がん、その後、脳腫瘍(しゅ・よう)や大腸がんなどでも報告が相次いだ。

がん幹細胞の特徴は、高い増殖能力だ。

赤司さんたちは、ヒトの白血病の細胞を取り出し、がん幹細胞が入っている細胞群と入らない細胞群に分けて、マウスに移植し、がんができるかどうかを調べた。

すると、幹細胞が入っていない細胞は約100万個移植しても白血病にはならなかったのに対し、幹細胞を含む細胞では1000個ほど移植しただけで、がんを発症した。

◇必然だった再発

さらに、がん幹細胞は抗がん剤や放射線にめっぽう強い。治療して、がんが死滅したように見えても、数年後に再発してしまうことがあるが、幹細胞が残っていて、再発の原因になっているらしい。

「薬や放射線で死滅できるのは子分のがん細胞だけで、親分の幹細胞はしぶとく生き延びてしまうと考えられている」と慶応大の佐谷秀行教授は説明する。

再発は偶然に起こったのではなく、生物学的な必然だったという考え方だ。

寿命の長い幹細胞の分裂サイクルはゆっくりで、その生存を支える細胞などに囲まれた隠れ家のような場所で守られているのだという。

元凶が幹細胞ならば、治療は幹細胞を狙い撃ちすればいい――。こんな新しい治療法を探る研究が始まっている。

「世界でも注目分野に成長してきた」と田賀哲也・東京医科歯科大教授はいう。米国や日本癌(がん)学会で、05年ごろから、がん幹細胞をテーマにしたシンポジウムが開かれるようになった。研究論文も03年は世界で数本しかなかったが、08年は約500本に増えたという。

研究者たちが考えている治療の戦略の一つは、がん幹細胞の表面だけにあるたんぱく質を探して、それを直接攻撃する方法。生き延びさせている隠れ家をなくしたり、そこから追い出したりする方法なども試みられている。

東京大の宮園浩平教授らは、治療が難しい脳腫瘍の幹細胞を標的にした治療法の開発をめざしている。

幹細胞の能力を維持するカギとなる物質を探し出し、その働きを妨げる戦略を描く。「がん幹細胞としての能力を奪って、ふつうのがん細胞に変えてしまう方法」という。子分の細胞だけになってしまえば、あとは抗がん剤などでやっつけられる。

がん幹細胞はまだ謎が多い。

最初の1個はどう生まれるのか、すべてのがんに幹細胞があるのかといった基本的なしくみの解明もこれからだ。しかし、宮園さんは「幹細胞の理解を深めて、うまく手なずけることができれば、がんの根絶という人類の悲願も夢ではないと考えている」と期待している。

                   ◇          ◇

《筆者の佐藤久恵から》


体をむしばむ「がん細胞」にも「幹細胞」があるようだと聞いたとき、意外な感じがしました。幹細胞は、体の様々な場所で傷ついて死んでいく細胞を入れ替えて、体を維持してくれている「働き者」のイメージがあったからです。

しかし、言われてみれば、がん細胞と幹細胞は似ています。がんは無秩序でコントロールが利かないことを除けば、どちらも、とても高い増殖能力をもっています。

幹細胞の考え方が、がんにもあてはまるならば、がん治療は大きく変わりそうです。生存率に密接にかかわる再発や転移を防ぎ、治療の難しい脳腫瘍などの治療にも、新しい道を開く可能性があるからです。

がん幹細胞の研究は、ここ数年の間に米国を中心に広がってきました。がん研究者に加えて、血液や幹細胞学などの研究者が引っ張っています。ただ、がん幹細胞1個を特定することはまだ難しく、がんの種類によって幹細胞が含まれる割合も幅がありそうなことから、その存在について否定的な研究者もいるそうです。大いに議論を深め、がんの本質に迫ってほしいです。

人類ががんを克服するのは簡単なことではありませんが、幹細胞を狙った治療法の開発をめざす、ある研究者は、医師として治療にあたっていた経験から、「まずは、せめて働き盛りの人のがんを治したい」という思いで取り組んでいるそうです。若い人のがんは進行が早く、幼い子どもが残され、家族の生活が大変になる現実を見てきたからです。

がん幹細胞研究が今後、どう進んでいくのか、見守っていきたいと思います。


出典はここです。
https://aspara.asahi.com/blog/science/entry/BcQb3dm3be





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